レオ・レオーニの絵本づくり展
2025年7月5日(土)~8月27日(水)
ヒカリエホール
絵本界の巨匠、レオ・レオーニ(1910~1999)の絵本づくりに光を当てた「レオ・レオーニの絵本づくり展」(東京)の様子をご紹介します。

ヒカリエホール、2025年
「レオ・レオーニの絵本づくり展」レビュー
多数の原画とともに、レオ・レオーニの絵本づくりの技法やメッセージを読み解いていく本展。
夏休みに親子で訪れるにぴったりの工夫がいたるところにあり、レオ・レオーニの絵本の世界を楽しく体感することができます。
本展はまず、世界の読者をひきつけ魅力的なものにしている、レオーニの絵本のさまざまなアートの技法について紹介。
例えば、コラージュ(ハサミで切ったり、手でちぎったりした紙を集めて絵にする技法)やフロッタージュ(凹凸のあるものの上に紙を置いてクレヨンなどでこすって文様を浮かびあがらせる)など、使われる道具や作例となる原画群とともに、わかりやすく展示されています。

ヒカリエホール、2025年

ヒカリエホール、2025年
つづいて、絵本『6わのからす』の原画とともにレオ・レオーニの絵本のストーリーに着目。

ヒカリエホール、2025年
最後に訪れる大空間では、「スイミー・スクロール!」などのインスタレーション、イメージが動き出し言葉も聞こえるインタラクティブなコンテンツ、また「フロッタージュ!」といった技法を体験できるワークスペースなどからなる、ダイナミックな展示(「レオレオリウム!」)となっています。

ヒカリエホール、2025年

ヒカリエホール、2025年

ヒカリエホール、2025年

ヒカリエホール、2025年

ヒカリエホール、2025年
また、複数のフォトスポットや、会場のすぐ外にレオ・レオーニ絵本を自由に手にとって読んだり、読み聞かせられたりできるスペースまであります。
親子で訪れる場合、小学校中高学年以上の年齢の方が、大きな意味でのアート体験をより楽しめるという印象です。
レオ・レオーニの圧倒的なアートの力
本展は、大人が一人で行っても楽しめる展覧会でもあります。
『フレデリック』などレオ・レオーニの原画は、圧倒的な絵の力とともに、一つ一つがアートとして人の心を打つ作品です。
主題を描く卓越した表現力、構成力、アートの技法を、代表的な絵本や『平行植物』のスケッチといった作品とともに、堪能することができます。
さらには、欧米の複数の拠点を行き来した、一人のユダヤ系アーティストの生き方とアイデンティティとともに、美しく、奥深く、イマジネーションにあふれた作品の根底にある、一人の作家の絵本づくりが見えてくる展覧会となっています。
「レオ・レオーニの絵本づくり展」ショップ
会場のすぐ外にあるショップでは、一展覧会としては驚異的な数のグッズが並んでいます。
レオ・レオーニの人気作品モチーフをあしらったさまざまなグッズはもちろん、英語や日本語の絵本、また、「平行植物」をあしらった大人柄のTシャツなどもあります。


※情報は掲載時のものであり、変更されることもあります。詳細は主催者にご確認ください。
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